マイコンDIY: ソーラーパネル

ソーラーパネル

 吾輩は猫ではない。名前もある。
 開始早々に夏目漱石の『吾輩は猫である』をもじった書き出しになってしまったのは、地震のことなどを考えると人というのはつくづく怪体(ケッタイ)なものだと思わざるをえないからだ。吾輩ーー成り行き上、こう自称するが、世の中にはこれくらいの不都合事はいくらでもあるーーは東南海地震が近い内に起こると言われている名古屋に住んでいるが、現在名古屋駅周辺では高層ビル建設のラッシュである。何故だ?と思わないだろうか。首都直下地震がこれも遠くない未来に起こると言われている東京でも似たようなものである。それを報じる大手テレビ局がそもそも高層の自社ビルを建て替えているし、NHKなどもつい先達って、余ったお金の3400億円で社屋を建て直すとぶち上げて、顰蹙を買った。
 ケッタイではないだろうか?
 ところが、吾輩は二十年以上も前に東海道線の列車の車窓から新築される民家の列などを眺めて、やはりケッタイだと物思いにふけっていた。
 とすると、巨大地震は起こると言われながら、本当はずっと暫くは起きないということをそれらの人々は知っていたのだろうか?また今も彼らはそれをわかっていて空を仰ぐようなビルを建てているのだろうか?
 それならそれでやはりケッタイである。
 ともあれ、真の情報など貰う場所も知らず、さりとて、家を何軒でも建て直せる財力ももとよりなく、また小心で愚かな吾輩は、巨大地震が来た時に少しでも役立たせようと、ソーラー発電器を自作することを思い立って、現在製作中である。



 猫が引っ掻き回した線材を無造作に束ねただけのようにしか見えない基板は、ソーラーパネルに繋ぐバッテリーをコントロールするためのものである。実はバッテリーが一つだけなら右かたに見えるソーラー用のバッテリーチャージャー以外不用なのだ。しかし、バッテリーがたまたま三つあったので、ついでに三つとも充電できるようにしようと何となく思ったのがいけなかった。
 今もまだ試行錯誤の途上にあり、今現在問題になっている案件は、基板のマイコン部分などに電源が入っていない時に、バッテリーの電圧監視のために繋いでいるADC端子を通してバッテリーの電力が回り込み、電源を入れた時にLCDが初期リセットされず何も表示されなくなるという症状である。ちなみに、LCDはI2C接続のもので、マイコンはPIC24FJ64GA002だ。
 (続く)



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